マスターピース考察〜第1場〜(もはや感想かも)
考察なので、ちょっといつもとは違う文体になってしまいました。こっちの方がリズム良くて書きやすかったのでご了承ください。
HONOR以来の考察ですね。
6/13までアーカイブ配信してるので、見てください!!!!まだの人は、見てから読んでください!!!
考察というより感想なのかもしれないけど、めちゃくちゃネタバレです。
※場の分け方はまだ公式発表がないので、暗転または切り替えのある場所で区切ってます。
まず、猫ちゃんの口上。
読み合わせの時より全然違う!本当に笑顔でずっと話している感じ。可愛いニャンコだ…。🐱
このストーリーは、“中の人が同じ“で前提で全てが進んでいく。
「下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム」や「HONOR」、「LOOSER」など一人二役以上する作品はあったが、中の人が同じということで笑いを取るのはこれまで基本的にはなかった。
それが、「工夫のない安直な笑いだ」と思う人もいるかもしれない。その思いを全て否定はできないけれど、今回は「ドリフのような笑い」を目指している・オマージュとしていると公式に言われている以上、そこを突っ込むのは見当違いなのかもしれない。
さらに、過去に挙げた一人二役の脚本は森崎さんが担当。今回は外部脚本。そのことも踏まえて、そこで笑いを取ることについては、今回は強く追求しないでいこうと思う。
・伏線の読み合わせ
序盤で乙骨さんが読む「私のことをその気にさせて、こんなひどい仕打ち」という、お花のセリフ。
まず、ここでお花=ラストシーンでの安田顕が演じている。さらに、その気にさせておいて酷い仕打ち(告白を振る)高田アキを演じているのも安田顕。
ここのシーンのセリフは冒頭すぎてスルーしがちだが、大きな伏線なのかもしれない。
(平手で打たなかっただけよかった…)
「虎之助とお花、初めての出会いのシーンです。もっとこう鮮烈な印象を観客に与えなくては」これは、高田さんと灰島の出会いにも重ね合わせていいのだろうか…。女中が登場するという鮮烈すぎるシーンだったのだが。。。
割と早い段階で、黒澤の存在に気づいている茶山。猫ちゃんに聞く前に二度見をしていた。
「大事にとっておくんだった」という猫ちゃん。俳優を辞めて番台になる前に全部捨てちゃったのかな。多分そうだよね。悔しかったのかな…。どうして次の仕事は番台にしたんだろう。いろんな人をみれるからかな。
・女中登場
女中登場で、色々散らかってしまうんだけど、初日はここのインパクトがデカすぎて、内容が全くわからなくなってしまった。爆笑しまくってたからね…。
「応援してるんですよ」「あぁそりゃどうも」っていう灰島さんの迷惑そうな答えかたは、「大泉さん上手いなー」なんて思って見ていました(どこからの目線だよ)。
便所に行くのに、大なのか小なのかを聞くのはいかにもNACSらしい!ここは元々入っていたのか、追加されたところか…。
宅麻さん(音尾)は、とても純粋で素直な女中さんなんだろうな。姉さんたちに色々教えてもらっていそうな女の子。あざといところがあるけど、そこが可愛い。
・識字問題
ここの女中の中で、字が読めるのは木崎さんと、高田さんだけ。木崎さんは少しだけしか読めないらしい。佐藤さんは読めない様子。小泉さんは、汚い字でなければ読めるのだろうか。黒澤さんの台本をチラ見したときに、タイトルを読めたのは何故だろうとなってしまう。高田さんに教えてもらったのだろうか…。でも読めないなら、そもそも覗かないかもしれない。よくわからないな…。
ここで、女性の識字について考えられる。
昭和27年の物語だが、昭和23年の識字率のデータによると15〜64歳の人口のうち、全く読み書きの能力がない人は1.7%。佐藤さんはその1%に入るのか!?いや、待て、宅麻さんだって読めない(というより読む気なさそうだけど)上に、「私書けない」なんて言ってるぞ!?
これはただの考察なので、詳しく他の論文を読んでまで調査はしないが、パッと調べてこの結果。時代背景と設定に不信感が募ってしまう…。誰か、いいデータあったら教えてください。
PARAMUSHIRの時はフィクションだけど、割とノンフィクションだったので時代背景や設定が完璧すぎたのかもしれない…。それと比べていけない…。
話に戻りましょう。
・同じ中の人問題
「待たせたなお花」と小泉さんがやるシーン。
あそこは、虎之助と寅さんをかけているのかというぐらい寅さんを意識した言い方では!?
そして「きっとまた入れ違うよ!」と佐藤さんがいうところ。ここも“中の人が同じ”で進む。
①大泉さんが演じる役同士だから
②後半に出てくる「君と灰島くんを合わせるわけにはいかない」というセリフは戸次さん演じる茶山のセリフ
「見られるといいですね、2人で」を、灰島・高田のシーンでいうのは、もうラストに繋がるからというのは分かる。ただ!!初日はこれがよく分からなかった。
初めて見た時はこうだった。
観劇日:興奮のみ
翌日:余韻
3日後:考察を始める
4日後:よく分からなくてモヤモヤが募る
そう、女中シーンが盛り上がりすぎて内容が頭に入らない&多分なんか書いてる中身と脚本家たちの外見の話が合致してるんだろうけどよくわからないとなった。
特に、この後の「お松との契り」とかが出てくると、も〜う分からない。中と外でリンクするところを掴めば楽しめる物語。逆に、中身のストーリーを掴めていない或いはおいて行かれていると、モヤモヤで終わってしまうということ。これは、いろんな人のレポを見て東京公演でやっと気付いた。
・早いですね
また“中の人同じ”で笑いが起きる。
「急いで上がってきました」と高田さんから20秒で早着替えをして登場する安田さん。
それに「早いですね」とコメントする灰島さん。2つの意味がここにはある。
①お風呂から上がってくるのが早いですね
②高田さんからの着替えが早いですね
どっちにも取れる言い方ができる大泉さんの引き出しがまたすごい。
ここの定食屋の馴れ初めは、もうPARAMUSHIRの田中くんを思い出して泣きそうになってしまう。
ここで紙に書いて求婚したというのも、伏線かな。
紙に書いて、暗記したわけではないけど脚本家として最後の告白に繋がるところ。第1場は全て伏線なのかもしれない。
あと、大泉さんのお芝居で好きなのは「あはは…ん!?」と笑っていたけどよくよく考えると聞き逃せないこと言ってるぞ!?というあの反応が大好き。
「 いやいや…こちらこそ。えらいところを掘り起こしまして…」「あぁ…(苦笑い)ちょっと重いです…」というようなボヤキのセリフは大泉さんじゃなきゃできないように思えた。
「お花と虎之助の甘い甘い恋の物語を!」と言ってからグフっと笑う乙骨さんも好き。
ここOPに入るのも、お花と虎之助の恋の物語=高田と灰島の恋の物語ということを意味しているのだろうか…。
長くなるので、OP後の考察はまた今度。
おまけ 1場の名言集
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