今回はなぜ舞台にハマったのか。舞台の何がいいのかについて語ります。
舞台といってもいろいろ種類がありますよね。
私の場合、2.5次元やミュージカルについてはほとんど分かりません。
ミーハーどころな舞台しか分からないため、そんなに語れないかもしれません。好きな劇団は、TEAM NACSと大人計画。
下北沢の劇場でやっているような、劇団についての知識は正直ありません。
そんな舞台知識の幅が狭い私の意見ですが、良ければお読みください。
①テレビで見る人が目の前にいる
もうこれは、ただ単にミーハー的な発想です。
例えば誰かアイドルのコンサートや、好きなアーティストのライブに行った時のことを思い出してください。
初めて目の前にした時「あ…本当に生きてるんだ…」って思うことありませんでしたか?
あれと同じ発想です。
舞台で目の前にした瞬間、「本当に同じ世界に生きてるんだ…」と思うのです。
私が初めて舞台を見たのは高校生でした。当時、好きになった俳優が舞台をやるというので、初めてだけど行ってみようかなということで、U-25のチケットで舞台を初観劇しました。
経緯についてはこちらにまとめてあります。
②目の前にいる人たちのためだけにお芝居をしてくれている
テレビや映画は、カメラを通した先にいる何万人ものお客さんのためにお芝居をしているともいえます。1回お芝居をすれば、何万人にも届くのが映像作品。
しかし、舞台は違います。
1番大きい劇場でも5000弱。小さな劇場では本当小学校の1クラス以下しか入らないというところもあるでしょう。(名前の売れてる俳優さんたちだと100人〜規模だと思うけど)
有名な俳優さんたちが、いま目の前にいる私たち何百人のためだけにお芝居をして見せてくれていると思うとそれだけで特別感があります。
③毎回見るたびに違う。全く同じものは二度とできない
舞台はナマモノと言いますが、まさにこれ。
もちろん、役者さんのコンディションもあるのですが、NACSなんて途中で遊び出したりしてますけど…。同じものって2回できないんですよね。
大人計画も結構アドリブが多いところなので、毎回楽しみなところがあります。
そしてお客さんも同じ。その日どんな人が入っているかで笑いの大きさが違ったりします。
それが何度か行くと楽しいんですわ。
これを味わいたいがために、舞台スタッフになりたいと思ったこともありました。今でも2回以上観劇したい理由の1つです。
④ハプニングもつきもの
③と重なるのですが…私は結構これが好きだったりする。
初めて舞台を見た時、「あ、なんか面白い。もう一回見ようかな」と直感で思いました。当時高校生だったので、高校生チケットという神プランがありまして1000円で観劇できました(マジで神)。
鮮明に覚えているのですが、2回目を見た時、携帯電話を床に投げるシーンで2階建てセットの2階から1階に落ちてしまうとハプニングがありました。
結局、それ以降携帯電話を使うシーンはなかったのですが「おぉ…こういうこともあるのか…おもしろいな」と思ったのがまた沼入りへの道、、、
今では、そんなハプニングを見たいからという理由もあり、基本舞台は2回以上観たいと思っています。
安田さんの舞台も、2回見るとどこかどう違うのか気付くことがたくさんあって、以前まとめたものがあります。
⑤CGを使わないある最新鋭で昔ながらの演出
今は映画やドラマで簡単にCGが使えてなんでもできる時代。血も出せれば、簡単になんでもグリーンにしとけば消せる。でも舞台ではそうはいかない。
これを思ったのは、田中圭さんと田中哲司さんの舞台「サメと泳ぐ」を見た時と、横山裕さんの「マシーン日記」のラストでも思ったかな。
あとは、戸次さんの「MONSTER MATE」の初日残念カテコでも思ったことです。
「サメと泳ぐ」と「MONSTER MATE」には銃の発砲シーンがあるんだけど、確かサメと泳ぐは「あれ、いつの間に?」って思った記憶があって…。でもめっちゃ曖昧なのよね。ただ、「この演出すごい…全然気づかなかった…」っていう記憶だけが残ってた。
「MONSTER MATE」に関しては、ただ初日はシステムの障害でシゲだけ撃たれなかったっていうやつだけど、そのシステムっていうのが最新鋭でありつつもある意味原始的で好き。
マシーン日記は、ミチオ(横山)が最後足を斧で切られるんだけど、膝下をどのように無いように見せるかっていう演出が最初「どうなってるんだ?」って思って、「あぁなるほど!」ってわかった瞬間がめっちゃ楽しい。
多分この感想は良くも悪くもあると思うけど…。。(そこに注目されたくないとか、分かっちゃダメじゃんみたいな制作側の意見もありそう)
あとは NACSの副音声で、裏側とかの話は鍛えられまくってる気がする。
⑥映像化しなければもう一生見られない
本当、映像化しないやつがほとんどなので「サメと泳ぐ」みたいに長時間・1回きりの観劇だと正直記憶が薄れていくのが悲しい…。
でも、その時に興味がなければ、出会わなければ一生見ることができない世界。
私も NACSの出演舞台で映像化できないものは、「あの時見ていれば」「その頃に戻りたい」と何度思ったことか。
後悔をしないためにも舞台を観に行っている気がする。
本公演は映像化してくれると期待できてるのでどこか安心感と、ワクワクはあるけど、それはあくまでも映像作品。
生の舞台では見られないから、やっぱ貴重なのよね。
配信もいいけどね。
⑦セットに興味がある
舞台の楽しみはセットにもあります。
基本、舞台のセットって何にでも世界が変わる、魔法のような世界だと思っています。
転換するものもあるけど、NACSの舞台とかをみているとあまり変わらず、透かし幕を使ったり、回るセット(PARAMUSHIR)にしたり…。
下荒井兄弟は、床が抜けたり、どんなわくわくがあるのかとかセットも1つの楽しみだなって思っています。
ノケモノノケモノのセットはすごい。白い壁だけなのに世界が変わってまるでアート。
⑧ドラマや映画より圧倒的に面白い
圧倒的って言ったら怒られるかな?でも、本当に笑えるシーンは映画やドラマよりも多いと思う。周りが笑うからつられてっていうのもあるけど。。
モテリーマンは笑いすぎて本当涙が出た思い出がある。
まじめなストーリーの中にある笑いって、すごい貴重な上に、ちょっとリラックさせてくれるというのは多分わかってもらえるはず。
大人計画の舞台も、本当面白いから見てもらいたい。
私はクドカンが脚本の舞台を見ることが多いかな。コントよりかはお話がちゃんとしている舞台なんだけど、真面目すぎず攻めているところは攻めていて…。。。
お笑いライブとかよりも面白そう、お笑いライブ行ったことないから知らんけど。笑
⑨ドラマや映画では規制(企画が通らないとか)されてしまうものも舞台なら真っ直ぐ伝えてくれる
これは、難しいんだけど、テレビは視聴率やスポンサー、映画も配給とかがあってなかなかやりたいことって制限されているように思うんです。
もちろん舞台もお金を出してくれているところはあるんだけど、でもまだ表現の自由が残されている唯一のエンタメなんじゃないかと個人的に思っています。
PARAMUSHIRも一歩間違えると、国境問題になってしまうデリケートな内容だと思っていて、なかなか地上波では取り扱いにくく手を出してもらえない内容だったと思います。
でも、これは大切なことで、誰かが伝えていかなければならない。史実のことで、重要なことなのに忘れられていて、知られていない。これを、舞台で伝えるっていうのはすごく大きな使命だったと思います。
他にも、お色気シーンみたいなのもドラマだと規制されるかなというところは舞台ではOKっていうこともあるし、表現の自由が残る社会勉強の場所でもあると考えています。
⑩1人2役とかドラマじゃ絶対見れない
ドラマや映画で、二重人格とか双子役以外で1人2役、なんなら3役4役もしている作品って見ないですよね。
でも、舞台ならあるんですよ。
NACSも大人計画も、1人2役以上っていう作品は割と多いなと思っています。
1人2役ってやる側からしたら大変なんだと思うんですけど、見る側としては嬉しいというか楽しみにしているところありませんか?
私はすごい大好きなんですよ、1人2役の舞台。
LOOSERとか、COMPOSERとか、HONORとか、下荒井兄弟とか、、、まだたくさんあるけど!
舞台ならではのことなのかなと思って、好きな理由の1つです。
さて、ここまで無理矢理にでも10の理由を書いてきましたが、 1つぐらい共感してもらえることはありましたか?
たった2〜3時間の舞台で1万円もするのか、、と言われることもあります。
正直高いですよね。映画なら同じ2〜3時間でも半額以下だぞって思うでしょう。
しかも最近、舞台チケットの相場自体が上がってきているように感じます。
もっとスポンサーがついたら安くなるのかな、とか思うのですがそうするとスポンサーを気にして表現の自由が奪われるのではないかという不安もあり。。
でも、やはり映画とは違う限られた人のためだけに2〜3時間、芝居というプロの芸を見せてもらうのに、このぐらいは当たり前の金額なのかなと思うこともあります。
舞台は、どちらかと言えば高価な趣味だと思います。
でも、舞台を見るために仕事を頑張っているところもあって、観劇後のなんとも言えないあの感情は、映画やドラマでは感じられません。
NACSに関しては、3年に1度。むしろ3年間で貯めたお金を本公演で還元したい!というぐらいの気持ちで散財しました。
高いチケットだったのに、あんまりだったな…という舞台も正直過去にはあって。(NACS・大人計画ではありません)
でも、それもまた舞台の難しいところですよね。
私はこれからも自分のペースで、自分の価値観を高めていくために舞台を見て社会勉強したいなと思っています。
長文ですみません!最後まで読んでいただきありがとうございました。
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